喉ニ小骨ガ

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「一分間のラブストーリー」
冷蔵庫にゆずシャーベット


冷蔵庫にゆずシャーベット 本編

2009.07.01  *Edit 

 冷蔵庫にはいつも、ゆずシャーベットが入っていた。甘い物が苦手な彼も、それだけは好きだった。私はバニラ、彼はほろ苦いゆず。「溶けちゃうから早く!」と手を繋いで走ったコンビニからの帰り道。宝石箱のような星空を指差して、私は「ねえ、覚えてる?」と幼い頃に食べたアイスの話をした。「その話聞いたよ」と呆れつつも、彼は優しく相槌をうってくれた。

 小さなソファの隣は、絶対譲れない私の指定席。暑がりな彼が「くっつくなよ」と言っても、私は「ヤダ」と舌を出した。「木のスプーン食べにくいのに」と我侭ばかりの私。横顔を見上げていると、すぐにアイスが滑り落ちる。キャミソールの胸元で、とろりと溶ける甘く白い滴。彼は笑いながら唇を寄せ、ペロリと舐め取ると「甘いな」と囁いた。眼鏡の奥で揺らめく瞳が、私にはなにより甘かった。


 冷蔵庫のゆずシャーベットは、あの夏から減らない。
 バニラアイスは、今も胸に落ちて張り付いたまま。


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【後書き】補足&作者の言い訳(痛いかも?)です。読みたい方のみ反転を。
(携帯の方は「テキストコピー」でたぶん読めます)
 上記作品は『1P(400字)で物語を作る』という過酷な課題にチャレンジしたものです。タイトルは、某少女漫画タイトルからインスピレーションいただきました。『宝石箱』は、昔売ってた雪印のアイスです。バニラの中にキラキラの氷……衝撃的でした。物語そのものは「文字数制限の中でどれだけ“イチャイチャ”を盛り込めるか?」というのが目標でした。ラストの二文は、読者さまのご想像にお任せ……という形になってしまうことをお許しください。



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~ Comment ~

うわ!素敵な世界 

アイスクリームに例える甘さと凍った時間と心の痛み。
見事です!!!

甘くて切なくて、冷たいのに、どこか甘い余韻が残りました。

Re: うわ!素敵な世界 

>fateさん

いつもコメありがとうございます!
この作品は、掌編にハマってた頃の思い出がギュムッと詰まった作品です。
短いの中にも、世界観や甘い余韻を感じてくださって嬉しいッ。
(中には彼氏死亡説を唱える方も……そう捕らえるとすごく暗い話になるという……)
  • #105 AQ(えーきゅー) 
  • URL 
  • 2011.12/04 21:26分 
  •  ▲PageTop 
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