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第五章(33)決死の抵抗

2009.09.30【 第五章 砂漠に降る花

  女神が見せるその映像は、サラの心に焦燥と絶望を与える。 これは、変えられる未来の話ではない。 もう終わってしまった、過去の話。 女神の力を持ってしても、書きかえることはできない……。 国王は最初、腐り落ちる寸前の枯れ枝のような手を、直接伸ばしたのだ。 サラを易々と冥界に追いやったときのように。 しかし、リーズとアレクが決意を持って支えるドーム状の結界は、その手を押し返すばかり。 光の...全文を読む


第五章(32)冥界の縁

2009.09.29【 第五章 砂漠に降る花

  自分の体が弾丸になったようだ、とサラは思った。 激しい音を立てながら、王宮の壁や床に次々と穴が開いていく。 開けているのはもちろん自分だ。 サラが「どけやゴラッ!」と心の中で念じながら突っ込むだけで、勝手にもろもろと崩れてくれるので、サラの体に痛みは無い。 おかげで、目的地への最短距離を突き進んでいる。 穴のサイズは、翼を軽く広げたサラが通り抜けられる程度……この程度の穴ボコでは、こ...全文を読む


第五章(31)枝分かれした運命

2009.09.28【 第五章 砂漠に降る花

  サラは、視界を埋め尽くす暗闇の中、光を求めるように天を仰いだ。 もしも生き返れたら、絶対にやり遂げるべきことがある。 サラの敵は、魔女じゃない。。 本当の敵は、あの赤い瞳の邪神だ。 あれを倒せば、リコを巣食う呪いは解けるかもしれない。 リコだけじゃなくエール王子も、可能性は低いけれど侍従長も。 そして、サラの知らない何かを求めてこの世界を彷徨っている、あの人も……。「ジュート」 その...全文を読む


『夏休みの計画』~目指せ、熱湯甲子園!~ 本編

2009.09.28【 夏休みの計画~目指せ、熱湯甲子園!~

  この学校には天使がいる。 陶器のような肌、柔らかな栗色の髪、つぶらな瞳、バラ色の頬、果実のように赤い唇。 天使の名は雷音真亜子。どんな男にも堕ちない高嶺の花。 夏休み前日、俺は勝負を挑んだ。 旧校舎一階、来賓室前。 無料の給茶器が置かれているため、寒い日は生徒達が群がるが、この時期は閑散としている。 涼を求めて廊下の窓を開ける俺の耳に、微かな足音が届いた。振り向くと、肩までの髪をふわりと弾ませな...全文を読む


『夏休みの計画』〜目指せ、熱湯甲子園!〜 あらすじ

2009.09.28【 夏休みの計画~目指せ、熱湯甲子園!~

 夏休み直前、学園のアイドルに告白した野球少年。しかし彼女は『特殊な性癖』の持ち主だった! タッチ好きに贈るアホラブコメ。※電撃LLお題『夏休みの計画』用作品。軽くてポップな正統派学園ラブコメです。『タッチ』へのオマージュが盛り込まれています。(『チビ犬とムツゴロウの恋愛事件簿』のスピンオフ作品です)→ 【本編へ】 → 【Index(作品もくじ)へ】...全文を読む


第五章(30)繰り返されるゲーム

2009.09.27【 第五章 砂漠に降る花

  どのくらいの時間が過ぎたのだろう。 確実なことは、サラの体を抗えない闇が飲み込んだということだ。 サラの脳は、全身を覆う耐え難い痛みを察知したと同時に、意識を手放してしまった。 つまりは……。「また、死んだ……もうやだ」 サラの呟きは、どこまでも果てしなく広がる、暗く淀んだ海に吸収されて消える。 あたかも自分の体が小さな筆の先になって、墨汁容器にドボンと浸けられたようだ。...全文を読む


第五章(29)迫りくる死

2009.09.26【 第五章 砂漠に降る花

 『まったく、サラ姫は詰めが甘いなぁ』 心の中に、巻き戻されたテープのように聴こえたのは、いつか聞いたクロルの嘲笑。『そこにある脅威に、また目を瞑ろうとしたね? 僕ならきっと――』「分かってるっ……!」 サラの叫びが、水底のように暗い部屋を切り裂いた。  * * * 異変に気付いたのは、魔術師よりもサラの方が先だった。 最初は、空気の歪み。 消えたサラ姫の香……ほんのりと甘い香...全文を読む


第五章(28)消えたサラ姫

2009.09.24【 第五章 砂漠に降る花

  サラ姫が恣意的に選んできたという、赤い瞳の器。 理由は、国王を延命させるためだけれど……過去の話を聞いた限りでは、サラ姫にとって国王は「いつ死んでくれても構わない」存在でしかない。 戦争という目的のために、共闘していただけ。 それ以前に、カナタ王子が国王を敬い、頼りにしてきたというのも大きいだろう。 カナタ王子のためなら、サラ姫は労力を惜しまない。 いずれにせよ、国王は“死に体&...全文を読む


第五章(27)サラ姫との約束

2009.09.23【 第五章 砂漠に降る花

 「不思議ね……こんなにいろいろなことがあっても、私はあなたたちを憎むことができない」 感情に欠陥でもあるのだろうか? 何人もの人間を道具にし、使い捨てにしてきたというのに。 大事な親友のリコを、苦しめた相手だというのに。 自嘲混じりの笑みを漏らしたサラに、サラ姫はきょとんとした丸いビー玉みたいな目を向ける。「しつこいようだけれど、本当にリコを助ける方法は分からないのね?」「ええ。だって...全文を読む


トーストに、何つける? 本編

2009.09.23【 トーストに、何つける?

  腰に巻きつけるカフェエプロンは可愛いけれど、上着が汚れるから料理には向かない。折り畳まれたまま出番を待ち続けるそれに「ゴメンね」と謝りながら、私は今日も普通のエプロンを手に取った。後ろ手に紐を結び、踵のないダイエットスリッパをつっかける。「さて、今日のメニューは何にしよっかなー」 思い浮かんだ『カリカリベーコン&目玉焼き』は、冷蔵庫にくっつけた温度計を見た瞬間あえなく消え去った。朝六時だというの...全文を読む


トーストに、何つける? あらすじ

2009.09.23【 トーストに、何つける?

 愛しの旦那さまのために、早起きして朝食を用意する私。可愛いけれど使いこなせないカフェエプロンの、有効な活用法を発見? 一分間のラブストーリー。※問題作だった『トーストにピーナツバター』のライト(アホ)改稿版を。テーマは、グルメ描写と幸福感。分かりやすい(?)暗喩が一個だけあります。念のためPG12に。→ 【本編へ】 → 【Index(作品もくじ)へ】...全文を読む


第五章(26)召喚の真相

2009.09.22【 第五章 砂漠に降る花

  サラは今まで聞いた“赤い瞳”のデータを、頭の中で簡単に整理してみた。 キーになるのは、やはり支配者であるサラ姫だろう。 赤い瞳を操ってみせたことで、国王の信頼を得たサラ姫の立場は、幽閉される身からかしずかれる姫へと劇的に変わった。 そして、サラ姫を虐げたという王妃と王妃の子どもたちが死に絶えた。 死の遠因はさておき、直接の原因ははっきりしている。 国王の体への負担を軽くするために、赤い...全文を読む


第五章(25)サラ姫の過去

2009.09.16【 第五章 砂漠に降る花

  寝たきりの国王は、既に呼吸を止めているのではないかと思うくらい静かだった。 サラと魔術師が黙ってしまうと、じりじりと短い命を燃やす四つの松明の音しか聞こえない。 この部屋の空気は、少しずつ淀んできたようだ。 火事の時など床の方に酸素が溜まるという話を思い出したサラは、それを取り入れるように頭を下げ、低い位置から深く息を吸い込み、魔術師への質問を続けた。 過去を振り返って、ぼんやりしている余裕は無...全文を読む


第五章(24)魔術師の告白

2009.09.13【 第五章 砂漠に降る花

  国王の間とはいえ、カーペットの毛足は短く粗末なものだった。 オアシスの国との違いをお尻で感じつつ、サラは目の前の人物を見上げた。 童話から抜け出したような、一人の年老いた魔術師。 手にした赤褐色の杖には捻じれや窪みが走り、壁際の炎に照らされ幾筋もの陰影を作っている。 なんとも不気味な形状の杖だが、この魔術師にはとても良く似合う。 杖の代わりに毒りんごでも持てば、もっと似合うかもしれない。 そんな...全文を読む


第五章(23)魔術師への興味

2009.09.12【 第五章 砂漠に降る花

  ハンカチには、オアシスの妖精ことルリ姫にもらった、バラの香水が沁み込んでいた。 ほのかでいやみの無い花の香りに包まれたせいか、サラ姫はいつもの調子が戻ってきたようだ。「ねえ、あなたの言うとおりにあの人寝かせたんだから、教えて。お兄さまは、どうして怒っていらっしゃったのっ?」 鼻をすすりながらうなずくサラ姫の脇にしゃがみこみ、額がくっつくほど至近距離で見つめ合いながら、サラは一言ずつ区切るように伝...全文を読む


第五章(22)国王を操るモノ

2009.09.10【 第五章 砂漠に降る花

  サラは一瞬、自分がなぜここにいるのだろうと思った。 端正な顔を歪め、今にも崩れ落ちそうなほど体を震わせているカナタ王子。 そんなカナタ王子を見つめる人物が、自分のほかにもう二人。 一人は、赤い目を持つ国王だ。 瞳は極限まで見開かれ、赤と黒、オッドアイの目玉がぎょろりと飛び出している。 もう一人は、カナタ王子の立ち位置を気にするサラ姫。 媚を売るように潤んだ瞳で瞬きを繰り返し、思いついたようにカナ...全文を読む


第五章(21)ネルギ国王の病状

2009.09.04【 第五章 砂漠に降る花

  サラ姫の境遇を聞いて、サラの胸には再び嵐が巻き起こった。 高ぶる心を抑えながら、今聞いたばかりの話を整理する。 きっとサラ姫は、生まれてすぐに『闇の魔術』を使えることが分かったのだろう。 だから王妃に“魔女”として疎まれ、幽閉された。 しかしすぐに戦争が起こり、サラ姫の能力は“使える”と判断されたのだ。 それからというもの、幼いサラ姫は闇の魔術を駆使し、刺客を生み出し続けた。...全文を読む


第五章(20)カナタ王子の告白

2009.09.02【 第五章 砂漠に降る花

 『カナタ王子は、サラ姫に負い目がある』 アレクのぶしつけな指摘にみるみる青ざめ、小刻みに体を震わせるカナタ王子。 その姿が、サラの沸騰しかけた頭を急激に冷やしていく。 いくら可愛い妹でも、たった一人生き残った大事な家族でも、カナタ王子は譲りすぎだ。 可愛く思うならなおさら、将来二人で国を支えていくために厳しく育てる方が、カナタ王子の生真面目な性格にはマッチしている。 なのに、そうしないなら…...全文を読む


第五章(19)サラ姫の告白

2009.09.01【 第五章 砂漠に降る花

  ずっとだんまりを決め込み、話を聞いているのかいないのかという態度を取り続けていたサラ姫が、初めて言葉を発した。 アレクとリーズが、瞳を見開いてサラ姫を見つめる。 サラ自身には客観的な自分の声というものが分からないのだが、たぶんこのリアクションからするに、声質もサラとそっくりなのだろう。「もう私いいかなぁ? 私には関係無い話だし」「サラ」「だって退屈なの。ねえ、行きましょ?」 とがめるようなカナタ...全文を読む


そうして二人は月を見上げる 本編

2009.09.01【 そうして二人は月を見上げる

  ある日の夜。「君に、伝えたいことがあります」「はい、なんでしょう?」「月が綺麗ですね」「そうですね」「……どうやら、伝わらなかったみたいですね」「……はあ?」「帰ったら、夏目漱石のことを調べてみてください」 翌日。「調べましたよ」「では、返事をいただけますか?」「“わたし、死んでもいいわ”です」「……はい?」「帰ったら、二葉亭四迷のことを調べてみてくださいね」 翌日。「調べました」「そうですか」「昔の日...全文を読む


そうして二人は月を見上げる あらすじ

2009.09.01【 そうして二人は月を見上げる

 「月が綺麗ですね」と問われたら、どんな返事をしますか? 『会話文だけで物語を作る』の課題作。一分間の渋めラブストーリー。※『1P(400字)で物語を作る』という過酷な課題+会話文のみという難題に挑戦。使った比喩はやや大人向け? 秋のしっとり系。→ 【本編へ】 → 【Index(作品もくじ)へ】...全文を読む


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夏休みの計画~目指せ、熱湯甲子園!~ (2)
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ささやかすぎる贈り物~奇跡の花~ (2)
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七両目のリンゴ (2)
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凡人・大木広人の事件簿 ~密室、消えたP&Uの謎~ (5)
さよなら、マルオ君。 (2)
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第二章 王城攻略 (37)
第三章 王位継承 (51)
第四章 女神降臨 (31)
第五章 砂漠に降る花 (52)
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